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2011年09月08日

被災地へ。

休暇の間に被災地に行ってきました。
都市計画やまちづくりの分野に関わる一人として、
震災から半年というところで、一度ちゃんと見ておいたほうが良い、と思ったからです。
現地で震災直後からボランティア活動を草の根的に実践された方にご案内いただきました。

2日間で、南相馬市から気仙沼市まで。
車で移動し続けても、半分も見られない、それほど広範囲の被災。
それが、阪神淡路大震災と決定的に違うところだ、とのお話。

テレビでよく見ることのできた気仙沼、南三陸などだけでなく、
その道道で、小さな漁村、集落などが甚大な被害を受けていました。
瓦礫の処理も進み、雑草が生え、ここが住宅地だったとは想像しがたい場所も多く、
一見のどかな田舎の田園風景に見えてしまう、そんな違和感もありました。


道中いろんなお話を聞き、いろいろと考えさせられることもありました。
震災直後のNPO・NGOの支援のあり方、専門家の関わり方、
ボランティアの功罪、物資支援のあり方、自衛隊の役割、役所仕事の問題、
心のケア、自立支援・・・。

そして、もちろん原発の問題。
南相馬市の立入禁止区域の目の前まで案内いただきましたが、(もちろんガイガーカウンター付き)
仙台からほんのちょっとで行ける場所に、住民も立ち入ることができない場所がある、
その異様な光景は、忘れられそうもありません。


正直なところ、被災地を見て、本当にこのまま同じ場所で再生していいのか、
莫大なお金を注ぎ込み、豊かさを実現できるのか、というところは、
かなり難しいことなのではないか、という印象です。

こういったレポート(三陸の過去の津波災害と復興計画)でも分かるとおり、
戦後復興・経済成長期の都市計画と同じ間違いはしないほうがいい、というのが僕の考えです。
生活の復興を急ぐことはもちろん重要ですが、現在の地域を取り巻く社会状況をしっかり見直して、
身の丈に合うまちのあり方を都市計画でも地域経済分野でも検討すべきと思います。
そうでないと、零細な商業者なども5年、10年がんばったけど、もうダメだ、、、
ということになりかねない、と思うのです。

それともう1つは、石垣島もそうですが、
全国の海岸ベタのまちは、今回の震災、津波被害の教訓をどう活かすか、ということを
本気で考える必要があるかと思います。
そのためにも、たくさんの人に被災地を見てもらいたい、というのが、
今回ご案内いただいた方の想いでもありました。


まだ何も思い浮かんでいませんが、どんな形であれ、
被災地、日本の復興のために僕は僕のできることを、小さくてもやっていきたいなと思います。


被災地へ。


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Posted by nishimura at 12:42│Comments(0)雑感
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